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自治会等における男女共同参画のためのシンポジウムについて

 8月1日(木)13時30分から佐嘉神社記念館にて「自治会等における男女共同参画のためのシンポジウム」~未来の佐賀市の地域づくりを語る会~を佐賀市と共催で開催しました。男性61名、女性47名の計108名の参加があり、参加者の主な所属団体としては、自治会、まちづくり協議会、環境保健推進協議会、民生委員児童委員協議会、校区社会福祉協議会、食生活改善推進協議会、女性の会など、多種にわたってご参加いただきました。
 シンポジウムの内容は2部構成とし、第1部は講師によるミニ講義、第2部は参加者によるワークショップを開催しました。第2部のワークショップを想定し、4人1グループの席からのスタートでした。
 はじめに、本協議会の小城原会長、坂井英隆佐賀市長があいさつを行いました。
 講師の先生には「活気ある持続可能なまちづくりを目指して」、「女性も男性も活躍できるフィールド作りについて」など、全国津々浦々で自治会やまちづくり団体などに実際に入り込んで取り組んでおられる、独立行政法人国立女性教育会館理事長の萩原なつ子様をお迎えしました。

 

 

 2部構成のうちの第1部は、「“誰一人取り残さない”ジェンダー平等で多様性のある地域づくり」をテーマに、先生に講義を行っていただきました。
 ジェンダー平等とは、社会的な立場における平等を意味します。慣習や風習、個人の思想などの社会的不平等をなくし、誰もが平等に活躍できる社会のことです。先生は、日本のジェンダー課題として、男女の賃金格差や根強い固定的役割意識などをあげられましたが、家事や子育てなど、無償労働時間の男女格差が、女性が自治会活動になかなか参加・参画できない大きな要因にもなっているとも話されました。また、無意識の思い込み(偏見)はなかなか取れないけれど、気づくことが大事で、自分の価値観を押し付けず、相手を尊重することが大切とも話されました。
 講義は資料に沿ってだけではなく、先生からグループに質問をされたり、ご自分の体験談を交えられたり、歌をご披露される場面もありました。参加者の皆さんも熱心にメモを取られたり頷いたり、自然と笑顔も見られ、グループトークも盛り上がっていました。

 

 

 休憩をはさんで第2部に入りました。
 2部の前半は、他自治会等の事例などの紹介でした。女性の経験に基づく視点により、女性だけではなく、地域社会にとって多様な人たちが暮らしやすい町になった事例や、男性の多様な意見も必要だけれど、果たして、その多様な男性の意見を取り入れられていたのかという問いかけ、身近であればあるほど見えていないことは地域もそうであり、もう一度見つめ直すことが大事であるということなどを、笑いも交えながらお話しくださいました。
 2部の後半は、今回のテーマである「誰一人取り残さないジェンダー平等で多様性のある自治会・地域づくりに女性や若者が参加・参画しやすくするにはどうしたらいいのか」を、まずは個人で考え、グループでの共有の時間を取った後、他のグループを回って意見交換をしました。その後、他グループで出た意見や情報を最初のグループに戻り共有し、テーマにとって大事なキーワードをグループで考え、発表しました。

 

 

 各グループから出たキーワードは、「若者が参加できる自治会運営」「意見を出しやすい雰囲気を作る」「思いやり・支えあいの心を持つ」「夫婦円満」「人と関わっていく」「自治会という活動を知ってもらう」「出された意見を否定しない」などでした。発表されると拍手が起こり、多様な意見を共有することができました。
 先生の講義やワークショップはとても楽しく、予定時間をオーバーするほどでした。
 最後に本協議会の福田副会長があいさつを行い、先生への感謝の気持ちをお伝えしました。

 

 

 今回のシンポジウムについて、普段は交流することのない方々と活発な意見交換ができたこと、講義内容などについての理解を深められたことなど、実りの多いものとなりました。共催いただいた佐賀市に感謝申し上げるとともに、参加された皆様には、様々な意見や講義の中からの発見・気づきなどを、これからの自治会運営や地域づくりへ役立てていただければと思います。

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