お知らせ

親睦活動

令和5年度自治会長視察研修報告

 今年度の自治会長視察研修は、11月16日(木)から17日(金)までの2日間、市内各校区から54名の自治会長に参加いただき、「地域コミュニティ」をテーマとし、福岡県遠賀郡岡垣町に研修を受け入れていただきました。

 研修冒頭の挨拶では、岡垣町自治区長会の石田会長から、少子化や定年延長などが影響し、加入率が低下している現状をなんとかしたいと、行政とともにできることを考えていること、また、自分たちの取り組みが少しでもお役に立てれば、とのお話をいただいたあと、岡垣町自治区長会の役員の皆さまのご紹介がありました。

 その後は、岡垣町地域づくり課の川原課長補佐(大学生活の4年間を佐賀市在住)から、町や自治区、地域コミュニティの現状をお話しいただきました。
 岡垣町は令和4年12月14日公表の大東建託のアンケートにて、福岡県の市町村の中で、住み続けたい街ランキング1位、九州沖縄地区で3位という輝かしい成績を収められたということでした。また、肥沃な大地や豊富な水資源を利用し、フルーツや野菜の生産が盛んで、年間を通して栽培されているとのことでした。

 

 

 また、地域では加入促進のためにチラシを作成したり配布をしてもらっているが、区長や役員の業務が煩雑なため、手間や時間をとられて加入促進の取り組みに手が回らない状況などを考え、地域の詳細を把握するために56の自治区を回り自治区懇談会を実施、また、そこで出た意見をもとに、業務の見直しを進めているとのことでした。
 そのほか、56の自治区を5つに分けた校区コミュニティを平成20年に設立し、各校区で週に1~2回青パトでの巡回を行ってもらっており、刑法犯の認知件数が目に見えて減っていることや、将来のための人材の確保、校区コミュニティの認知度不足、また、校区内の団体との繋がりの強化のため、校区別懇談会を開き、講師をお呼びして今後の活動に生かせるような話し合いを行っていることをお話しくださいました。

 

 質疑応答の時間には、加入率を上げるためにできることや、役員のなり手がなかなかいないため、区や組(自治会)の負担をなるべく少なくする工夫の仕方などの質問がなされ、活発な意見交換の時間となりました。
 また最後には記念撮影をしました。快く視察を受け入れていただいた岡垣町自治区長会の役員の皆さま、岡垣町の地域づくり課の皆さまに対し、心から感謝いたします。

 

 そのほか、健康や環境に配慮した製品を製造するシャボン玉石けんの、北九州市にある国内唯一の製造工場の見学を行いました。
 石けんの原料や製法、家庭から出す排水が環境に与える影響などの説明を聞き、石けんを製造する過程を見学しました。また、製造過程の石けんは味も確かめると聞き、皆さん驚かれていました。このような安心安全な製品づくりの説明や見学から、健康や環境への関心もより深まりました。

 

 今回の研修は、地域コミュニティというテーマのもと、どこの地域でも抱えている悩みや困り事などの意見交換を活発にすることができました。加入率の低下や役員の担い手不足など、簡単には解決できる問題ではありませんが、自治会活動を継続しながら、より良い方法を模索していく必要があると感じた研修となりました。
  
 参加いただきました自治会長様におかれましては、研修で感じられたことを自治会活動に活かしていただければと思います。

親睦活動

令和5年度理事視察研修報告

 今年度の理事視察研修は、7月20日(木)から21日(金)までの2日間、理事23名、事務局3名で鹿児島県出水市に行きました。今回は「共生・共同の地域社会づくり」をテーマとし、大川内地区コミュニティ協議会、出水市自治会連合会、出水市のくらし安心課に研修を受け入れていただきました。

 まず、大川内地区コミュニティ協議会の井手上会長と出水市自治会連合会の江口会長から歓迎のあいさつをいただきました。続いて、出水市の概要や課題等について出水市くらし安心課の戸澤様から御説明をいただきました。

 
 

 その後、大川内地区コミュニティ協議会の尾道事務局長から資料に沿って、協議会の説明をしていただきました。協議会設立の歩みについては、住民アンケートを実施し、自治会合併の協議などを行ったこと、協議会設立までに6年ほどかかった経緯などをお話しくださいました。
 また、協議会の概要について各部会の活動事例をご紹介いただきました。年に11回開催している地域の方が作った農産物等の販売会、月に2回のドライブサロン買い物バスの運行、12月~2月には高齢者(主に70歳以上、単身住まいの方や介護をされている60代の方)向けの弁当を300円で配達していること、出水市の空き家バンクを活用して空き家対策を行っていることなど、とても興味深くためになる事例がたくさんありました。
 ドライブサロン買い物バスについては、主に高齢で運転ができない方を対象とし、買い物以外でも、バスに乗って普段なかなか会えない方と話すことがいきがい作りに繋がっていて、とても好評であるとのことでした。
 空き家対策については、地元の子どもが年々減っており、子どもが増えないと自治会の存続も危ういことから、子育て家庭に住んでもらうにはどうしたらいいかを話し合い、市の空き家バンクの活用や、地区のPRミニ動画をユーチューブに掲載するなど、様々な活動を行った結果、数件の空き家の活用に繋がったということでした。

 

 

 質疑応答の時間では、自治会長が毎年変わる自治会もあり、引継ぎや役員のなり手不足などの課題についての質疑があり、大川内地区でも同様の問題を抱えていて頭の痛い問題だとおっしゃられていました。そういったなかでも、粘り強く声を掛けて複数年役を担ってもらうようお願いしたり、長く自治会長を務められている方には、数年ごとに部会を異動してもらい、活動の幅を広げてもらうよう工夫されているということでした。
 そのほか、PR動画の再生のリクエストや、環境が同じような校区の話、また、鹿児島県と佐賀県の繋がりなどの話があり、予定時間をオーバーする内容の濃い質疑応答となりました。

 二日目は、熊本県水俣市の水俣病資料館などで研修を行いました。
 ガイドの方の案内のもと、水俣病の歴史と現状を正しく認識する機会となりました。環境や命、人権を大切に、さらには地球規模の環境問題にも目を向け、小さなことからでも少しずつ活動していければと改めて思いました。

 

 今回、共生・共同の地域社会づくりをテーマとして視察を行いました。新型コロナも5類へ移行し、地域の活動も以前のように活気に満ちたものになります。地域の繋がりが必要であることを改めて感じ、参加いただきました自治会長におかれましては、今回の研修で学んだことを自治会活動の中で生かしていただければと思います。

親睦活動

令和4年度自治会長視察研修報告

 今年度の自治会長視察研修は、11月17日(木)から18日(金)までの2日間、市内各校区から61名の自治会長に参加いただき、大分県に行きました。また、今回は「防災まちづくり」をテーマとし、津久見市に研修を受け入れていただきました。

 研修冒頭の挨拶では、津久見市区長会の成松会長から、多様化するニーズの中、地域では共生社会が求められていることや、平成29年の台風18号による津久見川の氾濫等の災害の際には、全国からのたくさんのボランティアに助けられたこと等のお話をいただきました。

 その後は、次第に沿って、津久見市徳浦区の織田区長から、地域における自主防災の取り組みについて講演をいただきました。災害発生時に避難所までボランティアの方々が車で被災者の送迎を行っていることや、空き家を利用した避難所の設置、避難行動要支援者の避難支援として事業所への受け入れ要請を行ったことなどの事例を紹介いただきました。質疑応答の時間には、台風による災害発生時の避難所の状況や、要支援者の移動の際の課題等について質問がなされ、活発な意見交換の時間となりました。

 

 

 次に、大分県都市・まちづくり推進課(津久見市から出向中)の上薗主任から、行政による防災まちづくりの事例について講演をいただきました。「津久見観光周遊性創出事業」では、平成29年の台風18号の被害からの復興拠点として設置された「コンテナ293」でワークショップやイベントを開催していること、「復興まちづくり事業」では産官学で連携した実行体制を構築し、住民ワークショップの開催やにぎわいエリアの整備、スイーツ提供店と避難所情報を一元化した「スイーツ&防災マップ」を作成することで、若い人たちに避難所情報を知ってもらうきっかけを作っていること等の紹介をいただきました。

 

 最後に、津久見市総務課の花宮参事から、要配慮者支援として、平時から災害時を見据えた見守り、健康づくり、介護予防を総合的に支援する、「つくみTTプロジェクト」の取り組みについて、講演いただきました。高齢者や障がい者等に対し、市が緊急時に必要な医療情報等を保管する「お守りキット」の配布や、個別支援計画の作成について説明をいただき、全市民・全庁での支援に取り組むことの重要性を説明いただきました。
 講演終了後は、台風による被害を受けた津久見川と、コンテナ293が設置されているつくみん公園に移動し、災害からの復旧状況等について現地視察を行いました。

 

 今回の研修では、自ら安全・安心を守る「自助」、地域やコミュニティといった周囲の人たちが協力して助け合う「共助」、行政等がハード・ソフト面の支援を行う「公助」の取り組みが不可欠であると感じ、災害後のまちづくりにおいては、地域と行政が連携・協力し、様々な意見交換をしながら、新しいまちづくりを共に行っていくことが重要であると感じました。

 参加いただきました自治会長におかれましては、今回の研修で学んだ防災まちづくりについて、自治会活動に活かしていただければと思います。



親睦活動

令和4年度理事視察研修報告

 今年度の理事視察研修は、7月21日(木)から22日(金)までの2日間、理事21名、事務局3名で大分県に行きました。今回は「多文化共生」をテーマとし、別府市役所の自治連携課、文化国際課に研修を受け入れていただきました。

 まず、別府市の概要について別府市自治連携課の山内様から御説明いただいた後、別府市の多文化共生の取り組みについて文化国際課の大塚様から講話をいただきました。外国人留学生によるイベントの開催など、外国人と地域をつなぐ取り組みの紹介や、別府市役所における外国人向けのサービス向上に関する対応例、他団体との連携について御紹介をいただきました。
 次に、別府市の地域運営組織について、あらためて別府市自治連携課の山内様から御説明をいただきました。別府市では、町区ごと(145町)、小学校区ごと(17地区)の活動に加えて、中学校区(7地区)で中規模多機能自治を推進するため、「ひとまもり・まちまもり協議会」を設立しており、市から事業支援補助金などの財政的支援や担当職員の配置などの人的支援を行っているということでした。また、「地域応援隊」として、市職員が地域の一員としてボランティアなどの地域活動に参加しており、隊員数は250名ほどとなっていることなど、とても興味深いお話をいただきました。

 

 

 その後、別府市自治委員会の支部長様はじめ、11名の委員の方々と意見交換を行いました。別府市における災害時の自治会の対応状況や、公民館との連携、地域応援隊などについての質疑があり、佐賀市内の自治会における国際交流についての取り組みや、高齢化問題への支援としてデマンドタクシーの導入を行うなどの本市の事例を紹介するなど、情報交換を行いました。
 なお、冒頭では、松﨑副市長から、歓迎の御挨拶をいただきました。コロナ禍にも関わらず、快く視察を受け入れていただいた別府市役所の自治連携課、文化国際課の皆様、別府市自治委員会の皆様に対し、心から感謝いたします。

 

 そのほか、別府アートミュージアムの見学、由布市に移動し、狭霧台の散策と湯の坪横丁での自由散策、岩下コレクションでの見学を行いました。また、別府市竹細工伝統産業会館で別府市の伝統工芸品である竹鈴作りを体験し、展示物等の説明を受けました。

 

 

 今回は多文化共生をテーマとしましたが、イベントなどを通じて外国人市民と地域住民が交流することで、地域の活性化を図り、様々な国の人々が「共に生きる」地域づくりの重要性を感じました。参加いただきました自治会長におかれましては、今回の研修で学んだことを自治会活動の中で生かしていただければと思います。


親睦活動

令和3年度自治会長視察研修報告

 今年度の自治会長視察研修は、11月18日(木)から19日(金)までの2日間、市内各校区から59名の自治会長に参加いただき、熊本県に行きました。また、今回は「防災活動が活発な自治会」をテーマとし、向山校区防災団体連絡協議会(熊本市)と人吉温泉観光協会(人吉市)に研修を受け入れていただきました。
 まず、向山校区防災団体連絡協議会の視察研修では、中川統括様から挨拶をいただき、熊本市中央区役所総務企画課から熊本市の防災に関して説明をしていただきました。その後、向山校区防災団体連絡協議会の野間口事務局長様から、向山校区の防災に関する取組みを説明していただき、引き続き、グループトークを行いました。グループトークでは、自治会長が1テーブルに6名程、また、向山校区からの方役員が1名ずつ座り、各テーブルで防災に関する取組み、課題の共有等をするなど、活発な意見交換の時間となりました。

 

 また、向山校区においては、熊本地震の発生前から防災に関する講演会やワークショップ、防災訓練などを実施されていましたが、平成28年度には内閣府の地区防災計画策定モデルに地域に選定されるなど、熊本地震をきっかけに更に活発に活動されていました。
 なお、野間口事務局長様からは、熊本地震の実体験を踏まえた被災時に大切なこと(「笑顔とあいさつ」「「出」「入」の感染症対策」、「それぞれの「できるしこ」で自分と誰かの笑顔と命を守る」)や、地域に育ててもらった感謝のためボランティアで活動している等のお話をいただき、参加の自治会長も非常に感心されていました。

 

 次に、人吉温泉観光協会視察研修では、令和2年7月豪雨時の鍛冶屋町の商店における被害状況や避難の状況、復興までの地域での取組みについて、立山商店の立山様と鍛冶屋町町内会総務の馴田様から講話をいただきました。

 

 鍛冶屋町町内会では、以前から町内会の緊急連絡網を作成し、避難時に手助けが必要な高齢者などを把握し、地域のキーパーソンが見守る体制を構築されていました。また、令和2年7月の豪雨災害の復旧活動の際には、日ごろから地域づくりで関係性があった高校生などに手伝ってもらい、日ごろのコミュニケーションや密接な関係性が重要であるとのお話をいただきました。なお、災害時に避難をしない住民には、地域で信頼がある自治会長から避難を指示することが効果的であり、地域の地理を把握した的確で選択肢のある避難指示が大事ということでした。
 講話終了後は、視察会場から鍛冶屋町に移動し、実際に被害を受けた商店の見学等を行いました。

 

 今年度の視察研修においても、昨年度と同様にマスク着用、消毒・検温を三密の回避を実施し、さらにはグループトーク時のパネル設置など、コロナウイルス感染対策を徹底したうえで、視察研修を行いました。
 今後もコロナ禍の生活が続きますが、コロナ禍でも災害は待ってくれませんので、今回、災害をテーマに視察研修を実施できたことは非常に有意義だったと思います。
 参加いただきました自治会長におかれましては、今回の研修で学んだことを自治会の災害対策に活かしていただければと思います。

 
 ※視察途中の熊本城の視察。平成28年の地震から復興している様子が見学できました。




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