お知らせ

視察研修等

令和4年度自治会長視察研修報告

 今年度の自治会長視察研修は、11月17日(木)から18日(金)までの2日間、市内各校区から61名の自治会長に参加いただき、大分県に行きました。また、今回は「防災まちづくり」をテーマとし、津久見市に研修を受け入れていただきました。

 研修冒頭の挨拶では、津久見市区長会の成松会長から、多様化するニーズの中、地域では共生社会が求められていることや、平成29年の台風18号による津久見川の氾濫等の災害の際には、全国からのたくさんのボランティアに助けられたこと等のお話をいただきました。

 その後は、次第に沿って、津久見市徳浦区の織田区長から、地域における自主防災の取り組みについて講演をいただきました。災害発生時に避難所までボランティアの方々が車で被災者の送迎を行っていることや、空き家を利用した避難所の設置、避難行動要支援者の避難支援として事業所への受け入れ要請を行ったことなどの事例を紹介いただきました。質疑応答の時間には、台風による災害発生時の避難所の状況や、要支援者の移動の際の課題等について質問がなされ、活発な意見交換の時間となりました。

 

 

 次に、大分県都市・まちづくり推進課(津久見市から出向中)の上薗主任から、行政による防災まちづくりの事例について講演をいただきました。「津久見観光周遊性創出事業」では、平成29年の台風18号の被害からの復興拠点として設置された「コンテナ293」でワークショップやイベントを開催していること、「復興まちづくり事業」では産官学で連携した実行体制を構築し、住民ワークショップの開催やにぎわいエリアの整備、スイーツ提供店と避難所情報を一元化した「スイーツ&防災マップ」を作成することで、若い人たちに避難所情報を知ってもらうきっかけを作っていること等の紹介をいただきました。

 

 最後に、津久見市総務課の花宮参事から、要配慮者支援として、平時から災害時を見据えた見守り、健康づくり、介護予防を総合的に支援する、「つくみTTプロジェクト」の取り組みについて、講演いただきました。高齢者や障がい者等に対し、市が緊急時に必要な医療情報等を保管する「お守りキット」の配布や、個別支援計画の作成について説明をいただき、全市民・全庁での支援に取り組むことの重要性を説明いただきました。
 講演終了後は、台風による被害を受けた津久見川と、コンテナ293が設置されているつくみん公園に移動し、災害からの復旧状況等について現地視察を行いました。

 

 今回の研修では、自ら安全・安心を守る「自助」、地域やコミュニティといった周囲の人たちが協力して助け合う「共助」、行政等がハード・ソフト面の支援を行う「公助」の取り組みが不可欠であると感じ、災害後のまちづくりにおいては、地域と行政が連携・協力し、様々な意見交換をしながら、新しいまちづくりを共に行っていくことが重要であると感じました。

 参加いただきました自治会長におかれましては、今回の研修で学んだ防災まちづくりについて、自治会活動に活かしていただければと思います。



視察研修等

令和4年度理事視察研修報告

 今年度の理事視察研修は、7月21日(木)から22日(金)までの2日間、理事21名、事務局3名で大分県に行きました。今回は「多文化共生」をテーマとし、別府市役所の自治連携課、文化国際課に研修を受け入れていただきました。

 まず、別府市の概要について別府市自治連携課の山内様から御説明いただいた後、別府市の多文化共生の取り組みについて文化国際課の大塚様から講話をいただきました。外国人留学生によるイベントの開催など、外国人と地域をつなぐ取り組みの紹介や、別府市役所における外国人向けのサービス向上に関する対応例、他団体との連携について御紹介をいただきました。
 次に、別府市の地域運営組織について、あらためて別府市自治連携課の山内様から御説明をいただきました。別府市では、町区ごと(145町)、小学校区ごと(17地区)の活動に加えて、中学校区(7地区)で中規模多機能自治を推進するため、「ひとまもり・まちまもり協議会」を設立しており、市から事業支援補助金などの財政的支援や担当職員の配置などの人的支援を行っているということでした。また、「地域応援隊」として、市職員が地域の一員としてボランティアなどの地域活動に参加しており、隊員数は250名ほどとなっていることなど、とても興味深いお話をいただきました。

 

 

 その後、別府市自治委員会の支部長様はじめ、11名の委員の方々と意見交換を行いました。別府市における災害時の自治会の対応状況や、公民館との連携、地域応援隊などについての質疑があり、佐賀市内の自治会における国際交流についての取り組みや、高齢化問題への支援としてデマンドタクシーの導入を行うなどの本市の事例を紹介するなど、情報交換を行いました。
 なお、冒頭では、松﨑副市長から、歓迎の御挨拶をいただきました。コロナ禍にも関わらず、快く視察を受け入れていただいた別府市役所の自治連携課、文化国際課の皆様、別府市自治委員会の皆様に対し、心から感謝いたします。

 

 そのほか、別府アートミュージアムの見学、由布市に移動し、狭霧台の散策と湯の坪横丁での自由散策、岩下コレクションでの見学を行いました。また、別府市竹細工伝統産業会館で別府市の伝統工芸品である竹鈴作りを体験し、展示物等の説明を受けました。

 

 

 今回は多文化共生をテーマとしましたが、イベントなどを通じて外国人市民と地域住民が交流することで、地域の活性化を図り、様々な国の人々が「共に生きる」地域づくりの重要性を感じました。参加いただきました自治会長におかれましては、今回の研修で学んだことを自治会活動の中で生かしていただければと思います。


視察研修等

令和3年度自治会長視察研修報告

 今年度の自治会長視察研修は、11月18日(木)から19日(金)までの2日間、市内各校区から59名の自治会長に参加いただき、熊本県に行きました。また、今回は「防災活動が活発な自治会」をテーマとし、向山校区防災団体連絡協議会(熊本市)と人吉温泉観光協会(人吉市)に研修を受け入れていただきました。
 まず、向山校区防災団体連絡協議会の視察研修では、中川統括様から挨拶をいただき、熊本市中央区役所総務企画課から熊本市の防災に関して説明をしていただきました。その後、向山校区防災団体連絡協議会の野間口事務局長様から、向山校区の防災に関する取組みを説明していただき、引き続き、グループトークを行いました。グループトークでは、自治会長が1テーブルに6名程、また、向山校区からの方役員が1名ずつ座り、各テーブルで防災に関する取組み、課題の共有等をするなど、活発な意見交換の時間となりました。

 

 また、向山校区においては、熊本地震の発生前から防災に関する講演会やワークショップ、防災訓練などを実施されていましたが、平成28年度には内閣府の地区防災計画策定モデルに地域に選定されるなど、熊本地震をきっかけに更に活発に活動されていました。
 なお、野間口事務局長様からは、熊本地震の実体験を踏まえた被災時に大切なこと(「笑顔とあいさつ」「「出」「入」の感染症対策」、「それぞれの「できるしこ」で自分と誰かの笑顔と命を守る」)や、地域に育ててもらった感謝のためボランティアで活動している等のお話をいただき、参加の自治会長も非常に感心されていました。

 

 次に、人吉温泉観光協会視察研修では、令和2年7月豪雨時の鍛冶屋町の商店における被害状況や避難の状況、復興までの地域での取組みについて、立山商店の立山様と鍛冶屋町町内会総務の馴田様から講話をいただきました。

 

 鍛冶屋町町内会では、以前から町内会の緊急連絡網を作成し、避難時に手助けが必要な高齢者などを把握し、地域のキーパーソンが見守る体制を構築されていました。また、令和2年7月の豪雨災害の復旧活動の際には、日ごろから地域づくりで関係性があった高校生などに手伝ってもらい、日ごろのコミュニケーションや密接な関係性が重要であるとのお話をいただきました。なお、災害時に避難をしない住民には、地域で信頼がある自治会長から避難を指示することが効果的であり、地域の地理を把握した的確で選択肢のある避難指示が大事ということでした。
 講話終了後は、視察会場から鍛冶屋町に移動し、実際に被害を受けた商店の見学等を行いました。

 

 今年度の視察研修においても、昨年度と同様にマスク着用、消毒・検温を三密の回避を実施し、さらにはグループトーク時のパネル設置など、コロナウイルス感染対策を徹底したうえで、視察研修を行いました。
 今後もコロナ禍の生活が続きますが、コロナ禍でも災害は待ってくれませんので、今回、災害をテーマに視察研修を実施できたことは非常に有意義だったと思います。
 参加いただきました自治会長におかれましては、今回の研修で学んだことを自治会の災害対策に活かしていただければと思います。

 
 ※視察途中の熊本城の視察。平成28年の地震から復興している様子が見学できました。




視察研修等

令和2年度自治会長視察研修報告

 11月19日(木)から20日(金)までの2日間、市内各校区から62名の自治会長の参加があり、事務局も含め総勢65名で山口県防府市等に視察研修に行きました。
 今回の視察研修は、「女性自治会長(役員)が活躍している自治会」をテーマに、防府市の国衙(こくが)町内会からお話を伺いました。
 まず国衙町内会の笹井前会長からは、女性自治会長に就任した経緯や負担軽減のため会長補佐を配置した話等を伺いました。また、女性自治会長として苦労したことではなく、住民に顔を覚えてもらうことで女性でも十分に活躍できたことや、自治会の活動により充実感が得られたこと、周囲の方のサポートへの感謝などを楽しそうにお話ししていただき、大変興味深いものでした。
 次に、宮本現会長から町内会の活動を詳しく説明していただきました。国衙町内会は人口2,800人、1,250世帯が住む地区内でも大きな町内会で、企画やイベントを多数開催しており、イベントには参加者が集まりすぎて困るほど賑わうそうです。自治会長の人柄の大切さや、部会によっては若い世代を取り入れるなどの工夫により町内会を盛り上げ、地域による子ども育成にも力を入れられていました。子どもがやることに大人は手を出さず見守る、行事の準備を子どもたちに任せるなど、自分で考えて行動できる子どもを地域で育てられており、将来の役員等の人材確保にも期待できるとのことでした。参加者からは「参考になった」「取組みが素晴らしい」など、たくさんの感想をいただきました。

 

 また、防府市役所の到着時には防府市のマスコットキャラクター「ぶっちー」のお出迎えを受け、研修の途中には防府市自治会連合会の田中会長と池田市長にもご挨拶をいただく等、大いに歓迎をしていただきました。コロナ禍に関わらず、快く視察を受け入れていただいた国衙町内会の皆様、また、検温・消毒・換気などの対応までお気遣いいただきました防府市役所市民活動推進課の皆様には心から感謝します。

 

 そのほか、防府天満宮や瑠璃光寺、秋吉台などの山口県が誇る名所を巡りました。コロナ禍ということで全て屋外の施設を回りましたが、天候も良く、安心して歴史や文化に触れることができました。コロナ禍で遠出する機会が少なくなったと思いますので、参加された自治会長の皆様には良い機会になったなら幸いです。

 

 今回の研修では、自治会の活動を盛り上げるためのヒントがたくさんあったように思います。女性や若い世代の参画、地域の子どもの育成等は、これからの自治会の存続に欠かせないものです。既存のものを大切にしながら、それらを上手く取り入れ、自治会の発展を目指していければと思いました。また、今回はコロナ対策で3密を避けるため、大型バスの台数を増やし、宿泊先を個室にする等の対応をしました。今後もコロナ禍は続きますので、視察研修のやり方について検討していきたいと思います。

視察研修等

令和2年度理事視察研修報告

 7月21日(火)から22日(水)までの2日間、理事23名、事務局3名の総勢26名で、有田町、玄海町等へ研修に行ってきました。
 県外も含め、様々なところに視察の受け入れをお願いしましたが、新型コロナウイルスの影響により、どの団体も自治会も、受け入れは難しいとのことでした。
 それならばと、県内の施設に絞り「佐賀支え愛」の下、佐賀が誇る有田焼、源右衛門窯、玄海エネルギーパークなど、改めて佐賀の良さを知る研修に切り替えました。
 九州陶磁文化館では、九州の陶磁器の歴史や、各時代の特徴、製作手法の説明などがわかりやすく展示されてあり、伊万里焼の磁器や、唐津焼の陶器をはじめとした肥前の陶磁器を中心に、九州各地の名品を収蔵展示されています。特に江戸時代、長崎からヨーロッパへ輸出された古伊万里のコレクションは圧巻で、佐賀県が誇る「陶磁器」の文化をあらためて再認識し、学ぶことができました。
 鑑賞前に、文化館の案内とともに鑑賞者へ密を避ける等の注意事項の説明が行われました。

 

 昼食をはさみ、源右衛門窯へ。磁器発祥の地・有田に窯を築いて260年余りとなり、築150年の家屋内では往古のままの手技と古伊万里の心を引き継ぎ、ろくろ、下絵付け、本窯、上絵付けから上絵窯に至る全ての行程において各分野の専門の熟練した職人たちの手仕事により作陶されている様子を、順を追って見学することができました。
 静かな環境の中、普段は目にすることがない、伝統的な文化の担い手である職人たちの淡々とした手仕事により、磁器が少しずつ出来上がっていく過程を見ることができたのは大変貴重な体験でした。
 工房内へは、密にならないよう4班に分けて時間をずらし、順次中へ入る体制がとられました。

 

 つづいては、松浦一酒造へ。伊万里市で、正徳6年(1716)創業以来酒造りをしてきた老舗酒造。「かっぱの酒蔵」としても知られ、その古い酒蔵内には、昭和28年(1953)に屋根裏で発見された「かっぱのミイラ」が祀られています。酒蔵内での見学では、ミイラの他に展示されているたくさんの日本各地のかっぱに纏わる品々や古い酒造道具や農機具など200点あまりを見ることができ、小さな博物館のようでした。
 二日目は玄海エネルギーパークへ。人と自然と原子力を中心に、さまざまなエネルギーとふれあうことができる施設として、玄海原子力発電所敷地内に併設されたテーマパーク施設です。研修当日に見学可能な「サイエンス館」と、発電所の廃熱を有効利用した観賞用温室を見学しました。
 「サイエンス館」では、密を避けるために2班に分かれ、各班それぞれ施設ガイドの引率による案内で、映像やパネル、模型、特に全国初展示となるコンピューターグラフィックスを組み込まれた巨大な実物大原子炉模型などを見学し、原子力発電のしくみや安全性、放射線などについて、具体的に分かりやすく学ぶことができました。
 観賞用温室でも、安全な廃熱利用による温度管理で、様々な熱帯植物が栽培されている様子を見学することができました。見事に咲き誇った胡蝶蘭はとても綺麗でした。

 

 最後は小城市の羊羹資料館へ。資料館の1階は小城における羊羹業の成り立ちや羊羹製造工程についての説明ビデオ、2階では羊羹づくりの道具や小城羊羹の歴史を紹介したパネル等が展示されてあり、ここでも密を避けるために、2班に分かれてそれぞれ見学を行いました。

 今回、新型コロナウイルスの感染拡大のため、佐賀県内での施設見学による研修となりましたが、あらためて佐賀県の産業や文化を認識するとともに、見学先や立ち寄ったところで様々な新型コロナウイルスへの対策を目にすることができました。当然ながら手・指の消毒薬の設置とマスク着用は常とし、飲食においては、向かい合わない配置、距離を開ける、配膳者の手袋着用、施設での少人数での案内や見学、検温等、今後の自治会行事などで「新しい生活様式」を模索・検討していく上でのヒントや課題を得ることができたのではないかと思いました。

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