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視察研修等

平成26年度自治会長視察研修報告

 佐賀市自治会協議会の自治会長視察研修を11月19日(水)~20日(木)に実施しました。
 1日目に視察したのは、世界遺産登録を目指す「三重津海軍所跡」。佐賀市南部の諸富町と川副町にまたがり、九州最大の河川である筑後川の分流、早津江川の西岸河川敷にあります。
 今回の視察では、佐野常民記念館展望テラスからの三重津海軍所跡の全景を眺めながらの説明と、展示室(インフォメーションコーナー)の見学。あわせて、佐野常民に関する展示資料の見学をしてきました。

 三重津海軍所は、西洋の海軍技術を学び、洋式海軍の創設や洋式艦船の整備も行う拠点でした。1865年に日本初の実用蒸気船「凌風丸」を完成させています。
 平成13~15年度にかけて発掘調査が行われ遺構が明らかになり、平成21年度から修覆場地区の調査を実施し、日本最古の西洋式の乾船梁(ドライドック※)跡が発見されました。石造やレンガ造などのドックとは違い、三重津では「木」と「土」で作られており国内では類例がありません。このことから、幕末における造船施設の構造を知る上で非常に貴重な遺構として高く評価されているそうです。
 現在は、佐野常民記念館及び佐野歴史公園として整備され、三重津海軍所関連の遺構は公園地下に保存されています。

 今回の視察で、改めて当時の佐賀藩の技術の高さが、日本の技術力をさらに高め「日本の近代化」に大きく貢献していたことを知り、誇らしく思いました。
 世界遺産登録に向けて、様々な取り組み、イベント等も行われているので、今後ますます関心を持ち、来年夏のユネスコ世界遺産委員会での審議で世界遺産登録となれば、佐賀市全体の活性化にも繋がるのではないかと感じました。
   ※ドライドック=陸地を掘り下げて作業場とし、その入口に扉を設けて水位を調節し船舶を修理する施設

 2日目は、大分県臼杵市の視察をしてきました。
 臼杵市は、平成17年1月に旧臼杵市と旧野津町の1市1町が合併。人口39,673人(平成26年3月1日現在)、面積291.06㎞2、高齢化率35.2%(平成26年4月1日現在)です。
 
 まず、臼杵市観光交流プラザへ。「臼杵市を訪れる観光客が最初に立ち寄る場、市民も集い交流できる中心市街地のにぎわいの場」をコンセプトに平成26年5月にオープン。観光に来られた方や地域の方の賑わいを目的に定期的にイベントを行っていて、市民と観光客との拠点となる施設でした。
 
 次に、臼杵市社会福祉センターにて、「地域振興協議会設立の取り組みと活動事例について」臼杵市の方、自治会連合会の方から説明を受けました。
 臼杵市は少子高齢・人口減少の現実を見据えた対策として、平成21年度から旧小学校区ごとに「地域進行協議会」の設置を推進しています。枠組みを超えた連携・元気で安心なコミュニティ作りを目的とし、高齢化が進み人口が減っても、みんなが参加することでより長く活動を続けていくことができるよう、市はそれぞれの地域活動を支援しているそうです。
 
 今回活動事例を紹介頂いた「下ノ江地区ふれあい協議会」は、平成21年10月に臼杵市の地域振興協議会の第1号(モデル地区)として認定。5つの委員会の活動を中心に地域内の様々な団体が連携し、役割を分担しながら活動を展開されています。協議会として5年目。市関係者の適切なサポートと、地区住民の潜在能力が各場面でチームワークという形で活かされ、ふれあいセンターでの活動を中心にした地域自治や福祉活動を、ふれあい協議会の名のもとに、地域活性化の活動を進めるよう組織再編成もできたそうです。
 
 佐賀市でも、全校区での地域コミュニティづくりを目指していることから、今回の下ノ江地区の事例を興味深く聞き、活発な質疑応答がされました。お互いに共通する課題等もあり、これからそれぞれの自治会やまちづくり協議会の中で活かしていけるような視察となりました。


 

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