お知らせ

視察研修等

平成27年度自治会長視察研修報告

 自治会長視察研修を11月16日(月)~17日(火)の2日間、今年7月に世界文化遺産に登録された、「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産を視察しました。
 構成資産は、九州(福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島)・山口を中心に全国8県11市に分布して立地していますが、相互に密接な関係があるそうです。

 1日目は、熊本県荒尾市にある「三池炭鉱万田坑」へ。
 万田坑は、三池炭鉱の20世紀初頭を代表する坑口で、揚炭と入気を目的とした第一竪坑と、人や資材の昇降と排気を目的とした第二竪坑、それらに付随する施設から構成されています。明治35年に開かれ、昭和26年に石炭採掘の役割を終え、その後、平成9年の三池炭鉱の閉山まで主に坑内水の排水の役割を担っていました。閉山したのち、国の重要文化財と史跡に指定され、現存する施設や機械は、今も大切に保存されています。
 現地の専門ガイドの方の説明を聞きながら、万田坑にそびえたつ第二竪坑櫓や、レンガ造りの重厚な建物、炭鉱マンたちが行き来した坑口、巨大な巻揚機が残された機械室など、実際に見ると迫力満点で、当時の様子を思い描き、感心するばかりでした。
 万田坑の入り口には、平成21年4月にオープンした「万田坑ステーション」があり、たくさんの資料や写真が展示され、炭鉱マンや技術者たちがともにした苦労や喜びを今に伝えています。
 荒尾市には今回の万田坑のほか、ラムサール条約湿地に登録された荒尾干潟があり、同日もたくさんの見学の方が来られていました。佐賀市にも同じく世界文化遺産の「三重津海軍所跡」とラムサール条約湿地の「東よか干潟」があり、同じような条件の中、地域活性などにどのように活用されているかも興味深いものがありました。

 

 

 次に、長洲港から有明フェリーで多比良港へ渡り、島原城見学と、武家屋敷の散策へ行きました。
 島原城は、城内をめぐる資料館になっていて、当時の甲冑や刀剣の展示も抱負で、キリシタン迫害の歴史が分かる展示もありました。最上階からの海と山の眺望はとても素晴らしかったです。
 武家屋敷の散策の道中、帰宅中の小学生から元気な声で挨拶をされて、こちらが元気をもらいました。

 

 2日目は、長崎県長崎市にある「三菱重工長崎造船所史料館」へ。
 長崎造船所内には「第三船渠」「占勝閣」「旧木型場」「ジャイアント・カンチレバークレーン」の4つの構成資産があります。
 その中で、一般公開されているのが「旧木型場」長崎造船所に現存する最も古い建造物で、木骨煉瓦造二階建、明治31年に鋳物製品の需要増大に対応して建設されました。昭和60年に今回視察した「造船所史料館」として改装され、日本最古の工作機械や、造船所の歴史を紹介する展示施設となっています。
 施設内では、DVD上映により長崎造船所の歴史について学び、その後館内の貴重な資料や、実際に使用されていた機械、船の模型を数多く見る事ができ、改めて当時の日本の技術の高さに驚くばかりでした。
 史料館として改修された旧木型場の赤煉瓦は、昭和20年8月の空襲や原子爆弾の爆風にも耐えており、現存するその外観を見るだけでも価値のあるものでした。

 

 今回の視察では、フェリーでの移動や散策、視察の合間を縫って、各自治会の情報交換や親睦を深め、お互いの自治会の問題点を理解するなどの時間もあり、とても充実した視察研修となりました。

会議や総会の開催

北九州市自治会総連合会視察対応

 平成27年10月8日に、北九州自治会総連合会より佐賀市へ視察研修に来られました。
 嘉瀬川防災ステーションでの研修会には、北九州市自治会総連合会役員及び北九州市職員の方々25名が参加されて、佐賀市自治会協議会役員及び佐賀市職員が、自治会協議会の組織や活動について、地域コミュニティづくりの取組みについて、佐賀市水防センターについての説明等を行いました。

○研修次第
 1 開会
 2 佐賀市自治会協議会会長挨拶
 3 北九州市自治会総連合会会長挨拶
 4 出席者紹介
 5 概要説明
  ・佐賀市自治会協議会について(総務法制課)
  ・地域コミュニティづくりの取組みについて(協働推進課)
 6 意見交換(地域の取組みなど)
 7 謝辞(北九州市市民スポーツ局長)
 8 嘉瀬川防災ステーション視察(消防防災課)
 9 閉会

 意見交換の中では、お互いの地域での取組みや、加入促進についての悩みなどの意見が出され、コミュニティづくりについても、活発な質疑応答が行われました。

 

 嘉瀬川防災ステーションの施設見学では、備蓄や避難時の対応等について、様々な質問があり、私たちも興味深く、大変勉強になりました。
 平成26年7月に、自治会協議会理事視察研修では北九州市小倉北区に視察へ行き、規模の違いはあるものの、自治会やまちづくりについての取組み、自主防災についての意識などは同じだと感じ、今回の視察対応も、大変有意義な時間となりました。

 

会議や総会の開催

平成27年度理事視察研修

 平成27年7月24日(金)に、佐賀市自治会協議会理事視察研修として、福岡県飯塚市へ視察に行ってきました。
 まず旧伊藤伝右衛門(いとうでんえもん)邸、嘉穂劇場を見学しました。
 平成18年9月、飯塚市有形文化財に指定された「旧伊藤伝右衛門邸」は、炭鉱王・伊藤伝右衛門の本邸として明治30年代に建造。日本建築の粋を集めて数度の増改築をした大邸宅は、和洋折衷の内装で、どの部屋も細部にまでこだわり豪華で贅を尽くした屋敷でした。日本庭園を一望できる見晴らしの良い2階に、NHK朝の連続テレビ小説で話題となった伊藤伝右衛門の妻「歌人・柳原白蓮」の部屋がそのまま残されており、当時の様子を伺い知ることが出来ました。大規模な池泉庭園は、様々な景を楽しむ事の出来る回遊式庭園でもあり、平成23年9月、国の名勝に指定されています。
 見学をするにあたり、玄関を上がったところから専属のガイドさんに案内をして頂きました。
 旧伊藤伝右衛門邸の建造物や庭園の説明のみならず、伝右衛門の生い立ちから人となり、歴史的背景、豪華絢爛な細工に込められた想いまで詳しく面白く説明をして頂き、理事の方々も熱心に聞き入られ、「佐賀の名所にも、これだけのガイドを育てる必要がある。」と感心しておられました。

 

 嘉穂劇場の見学では、石炭産業の繁栄から衰退、その後、水害で経営存続が危ぶまれた時代を地域の力や、全国からの支援や励ましのもと、新たに特定非営利活動法人として見事に復興し、平成18年、国の登録有形文化財に指定された歴史を聞きました。伝統的な文化を継承する劇場の活用をはかり、地域の方々と一体化した各種の文化活動の拠点として、様々な活動をとおして地域の活性化に繋がっているとのことでした。

 

 続いて「飯塚市庄内生活体験学校」の視察へ。
 庄内生活体験学校は、昭和58年に全国に先駆けて小学生を対象とした「通学キャンプ」を開始。
 集団生活を通して、自分と他人との関係を正しく認識し、調整できる力を身につけ、子どもの独り立ちを目指し「生きる力」を体得させることに目的をおき活動。その後、通学合宿専用の施設が建設され管理棟で本格的な通学合宿が開始されました。
 合宿では、子ども同士が協力し合い、自炊、洗濯、風呂焚き、掃除、動物の飼育、堆肥作り、農作業、森づくり、シイタケ栽培、炭焼きなど、季節に応じたプログラムが行われています。
 施設内には、管理棟・生活棟・交流センターの他に、「堆肥小屋」「竹炭窯」「ピザ焼き窯」「畑」「しいたけ栽培場」「動物舎」「作業棟」等があり生活体験の施設としては、とても充実していました。
 佐賀市内でも各校区で通学合宿が行われていますが、宿泊場所は校区公民館が主であり、視察した理事からは、「これだけ施設が充実しているのは羨ましい。」との声が上がりました。
 質疑応答では、参加者募集の要件や、地域の方々との関わりについて等の質問があり、一度体験した子どもたちが「また行きたい」と参加する事が多く、とても人気があるそうです。また、学校では宿泊ボランティアと活動ボランティアを募集しており、地域の方々の知識と経験が、生活技術の指導・体験活動の支援指導をしながら、子どもたちの体験に活かされているとのことでした。

 

 今回の視察では、歴史的文化財と地域活性化への繋がりについてや、子どもを通しての地域との関わりについて改めて考え、今後の自治会活動の参考になる有意義な時間となりました。

会議や総会の開催

第32回佐賀市自治会協議会総会を開催しました

 平成27年5月20日(水)午後2時から、マリトピア「アンジェリーク」において、第32回佐賀市自治会協議会総会を開催いたしました。
 当日は、佐賀県知事や佐賀市長はじめ、県議会議員、市議会議員、各種団体関係者など来賓の方々に出席いただき、自治会長を含め総勢560名と多くの方々の参加により盛大に開催されました。

 自治会協議会では、自治会長としてその在任年数が10年に達した方に特別功労表彰を、また自治会長として4年以上の任期を務められて退職された方に退職記念表彰を実施しております。
 今回の総会では、特別功労表彰の対象者7名と退職記念表彰の対象者29名の皆様をそれぞれ表彰し、自治会長としてのこれまでの活動に敬意と感謝の気持ちを表しました。



 議事として平成26年度事業報告・決算報告及び監査報告、新役員の承認及び紹介、平成27年度事業計画・予算案を承認いただきました。



 総会終了後、「人ごとではない認知症」という演題で、国立大学法人佐賀大学名誉教授の田渕和雄(たぶちかずお)氏による記念講演を行いました。認知症患者への対応の仕方や支援制度、予防等解りやすくお話いただき各自治会でも身近な問題として興味深く、質疑応答も活発に行われました。



 記念講演の後は懇親会を開催しました。
 数少ない他校区の自治会長との交流の場であり、活発な意見交換をし親睦を深めました。

視察研修等

平成26年度自治会長視察研修報告

 佐賀市自治会協議会の自治会長視察研修を11月19日(水)~20日(木)に実施しました。
 1日目に視察したのは、世界遺産登録を目指す「三重津海軍所跡」。佐賀市南部の諸富町と川副町にまたがり、九州最大の河川である筑後川の分流、早津江川の西岸河川敷にあります。
 今回の視察では、佐野常民記念館展望テラスからの三重津海軍所跡の全景を眺めながらの説明と、展示室(インフォメーションコーナー)の見学。あわせて、佐野常民に関する展示資料の見学をしてきました。

 三重津海軍所は、西洋の海軍技術を学び、洋式海軍の創設や洋式艦船の整備も行う拠点でした。1865年に日本初の実用蒸気船「凌風丸」を完成させています。
 平成13~15年度にかけて発掘調査が行われ遺構が明らかになり、平成21年度から修覆場地区の調査を実施し、日本最古の西洋式の乾船梁(ドライドック※)跡が発見されました。石造やレンガ造などのドックとは違い、三重津では「木」と「土」で作られており国内では類例がありません。このことから、幕末における造船施設の構造を知る上で非常に貴重な遺構として高く評価されているそうです。
 現在は、佐野常民記念館及び佐野歴史公園として整備され、三重津海軍所関連の遺構は公園地下に保存されています。

 今回の視察で、改めて当時の佐賀藩の技術の高さが、日本の技術力をさらに高め「日本の近代化」に大きく貢献していたことを知り、誇らしく思いました。
 世界遺産登録に向けて、様々な取り組み、イベント等も行われているので、今後ますます関心を持ち、来年夏のユネスコ世界遺産委員会での審議で世界遺産登録となれば、佐賀市全体の活性化にも繋がるのではないかと感じました。
   ※ドライドック=陸地を掘り下げて作業場とし、その入口に扉を設けて水位を調節し船舶を修理する施設

 2日目は、大分県臼杵市の視察をしてきました。
 臼杵市は、平成17年1月に旧臼杵市と旧野津町の1市1町が合併。人口39,673人(平成26年3月1日現在)、面積291.06㎞2、高齢化率35.2%(平成26年4月1日現在)です。
 
 まず、臼杵市観光交流プラザへ。「臼杵市を訪れる観光客が最初に立ち寄る場、市民も集い交流できる中心市街地のにぎわいの場」をコンセプトに平成26年5月にオープン。観光に来られた方や地域の方の賑わいを目的に定期的にイベントを行っていて、市民と観光客との拠点となる施設でした。
 
 次に、臼杵市社会福祉センターにて、「地域振興協議会設立の取り組みと活動事例について」臼杵市の方、自治会連合会の方から説明を受けました。
 臼杵市は少子高齢・人口減少の現実を見据えた対策として、平成21年度から旧小学校区ごとに「地域進行協議会」の設置を推進しています。枠組みを超えた連携・元気で安心なコミュニティ作りを目的とし、高齢化が進み人口が減っても、みんなが参加することでより長く活動を続けていくことができるよう、市はそれぞれの地域活動を支援しているそうです。
 
 今回活動事例を紹介頂いた「下ノ江地区ふれあい協議会」は、平成21年10月に臼杵市の地域振興協議会の第1号(モデル地区)として認定。5つの委員会の活動を中心に地域内の様々な団体が連携し、役割を分担しながら活動を展開されています。協議会として5年目。市関係者の適切なサポートと、地区住民の潜在能力が各場面でチームワークという形で活かされ、ふれあいセンターでの活動を中心にした地域自治や福祉活動を、ふれあい協議会の名のもとに、地域活性化の活動を進めるよう組織再編成もできたそうです。
 
 佐賀市でも、全校区での地域コミュニティづくりを目指していることから、今回の下ノ江地区の事例を興味深く聞き、活発な質疑応答がされました。お互いに共通する課題等もあり、これからそれぞれの自治会やまちづくり協議会の中で活かしていけるような視察となりました。


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